「デザインや美術を本格的に学びたいけれど、仕事を辞めるわけにはいかない」「美大に通いたかったけれど費用面で断念した」——そんな方に知ってほしいのが、通信制大学でデザインや美術を学ぶという選択肢です。
実は、京都芸術大学や武蔵野美術大学など、名門美術大学が通信教育課程を設置しており、社会人でも美術・デザインの専門教育を受けて学位を取得できる環境が整っています。この記事では、デザイン・美術が学べる通信制大学の特徴やカリキュラム、学費、そして学びのスタイルを詳しく比較していきます。

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通信制大学で美術・デザインを学ぶメリット
名門美大の教育を受けられる
京都芸術大学や武蔵野美術大学といった日本を代表する美術大学の通信教育課程で学べるのは、大きな魅力です。通学制と同等の教育内容が提供されており、プロの教員から直接指導を受けることもできます。卒業時に授与される学位も通学制と同じ「学士(芸術)」などです。
働きながら学べる
テキスト学習やオンライン課題の提出を中心に、自分のペースで学習を進められます。スクーリング(対面授業)は年に数回程度の大学が多く、仕事との両立が可能です。
学費が通学制よりも大幅に安い
通学制の美大に4年間通う場合、学費は600万〜800万円程度かかることもあります。通信制なら4年間で約70万〜200万円程度で済むことが多く、経済的なハードルが大きく下がります。
デザイン・美術が学べる通信制大学
京都芸術大学 通信教育部
京都府左京区にある京都芸術大学は、芸術系通信教育として国内最大規模の大学です。通信教育部だけで1万人を超える学生が在籍しており、18歳から90代まで幅広い年齢層の方が学んでいます。
5学科20コースという豊富な選択肢が用意されており、イラスト、グラフィックデザイン、建築デザイン、写真、映像、書画、陶芸、染織など、多彩な分野を学ぶことができます。「手のひら芸大」と呼ばれる完全オンラインで卒業できるコースもあり、スクーリング不要で学位を取得することも可能です。
年間授業料は17万円〜で、完全オンラインコースの場合は4年間の総額が約73万円と非常にリーズナブルです。
詳しくは京都芸術大学通信教育部の公式サイトを確認してください。
武蔵野美術大学 通信教育課程
東京都小平市にある武蔵野美術大学(通称「ムサビ」)は、日本を代表する美術大学のひとつです。通信教育課程では、油絵学科(絵画表現コース・日本画表現コース)、デザイン情報学科(デザイン総合コース)、芸術文化学科(芸術研究コース)の3学科4コースが用意されています。
「ムサビ」のブランド力は美術業界で非常に高く、通信課程であっても「武蔵野美術大学卒」という学歴を手にできるのは大きなメリットです。スクーリングは東京のキャンパスで実施され、プロの教員から直接技術指導を受けることができます。
大手前大学 通信教育部
兵庫県西宮市にある大手前大学では、通信教育部の現代社会学部にデジタルクリエイティブ系の科目が用意されています。Webデザインやデジタルコンテンツ制作に関心のある方に適しています。完全オンラインで卒業できるのも特徴です。
愛知産業大学 通信教育部
愛知県岡崎市にある愛知産業大学では、通信教育部で建築デザインを学ぶことができます。建築士資格の受験資格取得を目指す方にも対応しています。

学べる分野と代表的なカリキュラム
通信制美大で学べるデザイン・美術の主な分野を紹介します。
ファインアート(純粋美術)
- 油彩画・水彩画:絵画の基礎技法から作品制作まで
- 日本画:日本の伝統的な画材と技法を用いた作品制作
- 彫刻・立体造形:立体作品の制作技法と素材の扱い方
- 版画・写真:多様な表現メディアの技法と実践
デザイン
- グラフィックデザイン:ポスター、パッケージ、ロゴなどの視覚的コミュニケーション
- Webデザイン:サイト設計、UI/UXデザインの基礎
- イラストレーション:出版物や広告向けのイラスト制作
- 建築デザイン:住宅や公共施設の設計、空間デザイン
芸術学・美術史
- 美術史:日本美術史、西洋美術史、現代美術論
- 芸術理論:美学、芸術社会学、文化政策論
- 博物館学:学芸員資格の取得に対応している大学もある
- 京都芸術大学は5学科20コースと選択肢が最も豊富
- 武蔵野美術大学は絵画・デザイン・芸術研究に特化した専門性の高いカリキュラム
- 学芸員資格取得に対応している大学もあるため、美術館で働きたい方にも向いている
学費の比較
各大学の学費を比較します(記事執筆時点の目安)。
- 京都芸術大学(完全オンラインコース):4年間で約73万円。年間授業料17万円〜
- 京都芸術大学(スクーリングありコース):年間授業料に加えてスクーリング費が別途必要
- 武蔵野美術大学:年間授業料約31万円程度。スクーリング費は受講科目による
- 愛知産業大学:年間授業料約20万円程度
通学制の美大と比べると、学費は5分の1〜10分の1程度に抑えられます。ただし、画材費や制作材料費は自己負担となるため、その分の予算も確保しておきましょう。

スクーリング(対面授業)の内容
美術・デザインの学びでは、実技の指導を直接受けられるスクーリングが重要な学びの場となります。デッサンの技法指導、作品の講評、グループでの制作体験など、テキストやオンラインだけでは得られない学びがスクーリングにはあります。
京都芸術大学の完全オンラインコースではスクーリングなしで卒業できますが、対面での学びを重視したい方はスクーリングありのコースを選ぶとよいでしょう。武蔵野美術大学では東京キャンパスでのスクーリングが中心で、実技科目を中心に対面指導を受けることができます。
スクーリングのある大学を選ぶ場合、交通費と宿泊費が別途かかります。遠方にお住まいの方は、年間のスクーリング回数と開催地をできるだけ確認しておきましょう。
🐹 通信制美大での学びをスムーズに進めるには、自宅の学習環境を整えることも大切です。デザインソフトが快適に動くPCやタブレットがあると作品制作がはかどりますので、こちらもチェックしてみてください。

卒業後のキャリアパス
通信制大学で美術・デザインを学んだ後のキャリアパスは多様です。
- グラフィックデザイナー:広告制作会社やデザイン事務所、企業のインハウスデザイナー
- Webデザイナー:Webサイトやアプリのデザイン制作
- イラストレーター:出版物や広告、ゲームなどのイラスト制作
- 学芸員:美術館・博物館での展示企画・作品管理(学芸員資格が必要)
- 美術教員:美術の教員免許を取得すれば中学校・高校の美術教員に
- アーティスト活動:自身の作品制作と発表を行うアーティストとしての活動
Q&A:通信制美大に関するよくある質問
Q. 絵が描けなくても入学できますか?
入学できます。通信制美大は基本的に書類選考のみで、実技試験はありません。デッサンの基礎から学べるカリキュラムが用意されているので、初心者でも心配いりません。
Q. 趣味として学ぶだけでも入学していいですか?
もちろんです。通信制美大の学生は、キャリアチェンジを目指す方だけでなく、生涯学習や趣味として美術を楽しむ方も多く在籍しています。京都芸術大学では18歳から90代までの学生が在籍しており、学ぶ目的は人それぞれです。
Q. 通信制美大で学芸員資格は取れますか?
京都芸術大学や武蔵野美術大学などでは、学芸員資格の取得に対応したカリキュラムが用意されています。美術館や博物館で働くことを目指す方は、学芸員課程のある大学を選ぶとよいでしょう。
🐹 オンラインでの作品提出や講評に対応するために、Webカメラやマイクなどの機材を揃えておくと安心です。通信制大学のオンライン授業で必要なものをまとめたページもありますので、参考にしてみてください。



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通信制美大の学習スタイル
通信制美大での学びは、通学制とは異なる独自のスタイルがあります。
自宅での制作と作品提出
テキスト科目では教科書やオンライン教材で理論を学び、レポートを提出します。実技科目では自宅のアトリエや作業スペースで作品を制作し、写真や実物を大学に送って講評を受けるスタイルが基本です。教員からの個別フィードバックがもらえるため、独学では得られない気づきが得られます。
オンラインでの作品講評
京都芸術大学の完全オンラインコースでは、Webカメラを通じた作品講評やオンラインでのグループディスカッションが行われます。離れた場所にいても教員や他の学生と意見交換ができるため、学びの質が確保されています。
美術教員免許の同時取得も可能
武蔵野美術大学や京都芸術大学では、美術の教員免許(中学校・高等学校)の取得に対応したカリキュラムが用意されています。デザインや美術を学びながら教員免許も取得できるため、将来的に美術教員を目指す方にとっては一石二鳥の選択肢です。美術教員は全国的に人数が少ないため、免許を持っていると就職の選択肢が広がります。
美術教育に関する詳しい情報は文部科学省の教員に関するページも参考になります。
生涯学習としての美術の価値
通信制美大で学ぶ方の中には、キャリアチェンジではなく生涯学習や自己実現を目的とする方も多くいます。仕事や子育てが一段落した方が、長年の夢だった美術の勉強を始めるケースは珍しくありません。
京都芸術大学通信教育部には90代の学生も在籍しており、年齢に関係なく美術を楽しむことができます。創作活動は脳の活性化にも効果的で、健康的な生活にもつながるとされています。芸術を通じた学びの楽しさは、文化庁の公式サイトでも紹介されています。
🐹 美術理論やデザイン史を学ぶときは、テキスト学習の効率が卒業までのスピードを左右しますよ。通信制大学の勉強に役立つ本や教材をまとめたページも用意してありますので、活用してみてください。



デザイン・美術系の資格取得にも対応
通信制美大で学ぶ中で、以下のような資格取得を目指すこともできます。
- 学芸員資格:美術館や博物館で働くために必要な国家資格。京都芸術大学や武蔵野美術大学で取得可能
- 一級・二級建築士受験資格:愛知産業大学の通信教育部で建築を学べば受験資格が得られる
- 美術教員免許:中学校・高等学校の美術教員免許に対応した大学もある
キャリアチェンジを目指す方は、学位取得と同時に資格も得られる通信制美大を選ぶと、卒業後の進路の幅が広がります。
🐹 学芸員や建築士の資格を目指すなら、専門の参考書も早めに手元に揃えておきたいところ。通信制大学で資格取得を目指す人向けの参考書をまとめたページもありますので、ぜひチェックしてみてください。



通信制美大の入学から卒業までの流れ
通信制美大に入学してから卒業するまでの一般的な流れを確認しておきましょう。
- 出願・入学:書類選考のみで入学試験はなし。出願書類を提出して入学が許可される
- テキスト学習:教科書やオンライン教材で美術理論・デザイン理論を学ぶ。レポートを作成して提出
- 課題制作:自宅で作品を制作し、写真やデータで提出。教員からの添削・講評を受ける
- スクーリング:対面の実技指導を受ける。作品の合評会やグループワークも実施される
- 卒業制作:4年次に卒業制作に取り組む。展覧会で発表する大学もある
- 卒業:所定の単位を修得して卒業。学位(学士)が授与される
卒業制作は通信制美大の集大成であり、自分のテーマを深く掘り下げた作品を制作します。京都芸術大学では卒業展を開催しており、通信課程の学生も作品を展示する機会があります。
まとめ
通信制大学でデザイン・美術を学ぶことは、社会人にとって非常に現実的で魅力的な選択肢です。京都芸術大学や武蔵野美術大学といった名門美大の通信教育課程で、専門的な教育を受けながら大卒資格を取得できます。
学費は通学制の5分の1以下に抑えられ、完全オンラインで卒業できるコースもあります。キャリアチェンジを目指す方も、趣味として学びたい方も、まずは気になる大学の資料を請求して、自分に合ったコースを探してみてください。
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