通信制大学は通学制に比べて学費が安いとはいえ、数十万円から100万円以上の費用がかかるケースもあります。まとまった金額を一括で用意するのが難しい場合、教育ローンの利用を検討する方も多いでしょう。
教育ローンには、国の教育ローン(日本政策金融公庫)と民間の教育ローン(銀行・信用金庫など)の大きく2種類があります。この記事では、それぞれの特徴や金利、利用条件を比較しながら、通信制大学の学費に使える教育ローンの選び方を解説します。

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国の教育ローン(日本政策金融公庫)の特徴
制度の概要
国の教育ローンは、日本政策金融公庫が提供する教育資金の融資制度です。通信制大学の学費にも利用できます。固定金利で長期返済が可能なため、返済計画が立てやすいのが大きなメリットです。
金利と融資額
記事執筆時点で、国の教育ローンの金利は年2.25%(固定金利)です。融資限度額は子ども1人あたり350万円(一定の条件を満たす場合は450万円)で、返済期間は最長18年です。
利用するための条件
- 子どもの数に応じた世帯年収の上限がある(例:子ども1人の場合は年収790万円以下)
- 返済能力があることが審査で確認される
- 学生本人ではなく保護者(扶養者)が申し込む形式
- 入学金、授業料、教材費、通学費用などに利用可能
通信制大学で使うメリット
国の教育ローンは金利が低く設定されているため、民間の教育ローンと比べて返済総額を抑えられます。また、在学期間中は利息のみの返済にできる「元金据置」の制度もあり、在学中の負担を軽減できます。

民間の教育ローン(銀行・信用金庫など)の特徴
制度の概要
民間の教育ローンは、メガバンク、地方銀行、信用金庫、ネット銀行などが提供する教育資金の融資商品です。金融機関によって金利や条件が大きく異なるため、複数を比較検討することが重要です。
金利の目安
民間の教育ローンの金利は、記事執筆時点でおよそ年2.0%~4.5%程度です。変動金利と固定金利の両方を用意している金融機関が多く、変動金利の方が当初の金利は低い傾向があります。
融資額と返済期間
融資限度額は金融機関によって異なりますが、500万円~1,000万円程度が一般的です。返済期間は10年~15年程度のケースが多いです。
民間ローンのメリット
国の教育ローンと比べた場合の民間ローンのメリットとしては、所得制限がないこと(年収が高くても利用可能)、融資限度額が大きいこと、審査が比較的早いことなどが挙げられます。
国の教育ローンと民間の教育ローンの比較
それぞれの特徴を比較してみましょう。
国の教育ローン
- 金利:年2.25%(固定)
- 融資限度額:350万円(条件により450万円)
- 返済期間:最長18年
- 所得制限:あり
- 元金据置:在学中可能
民間の教育ローン
- 金利:年2.0%~4.5%程度
- 融資限度額:500万円~1,000万円程度
- 返済期間:10年~15年程度
- 所得制限:なし(審査は別途)
- 元金据置:金融機関による
教育ローンを選ぶ際のポイント
1. まずは国の教育ローンを検討する
所得制限に引っかからないのであれば、まずは金利の低い国の教育ローンを検討するのがおすすめです。国の教育ローンの審査に通らなかった場合や、融資額が不足する場合に民間のローンを検討しましょう。
2. 固定金利と変動金利の違いを理解する
固定金利は返済期間中ずっと金利が変わらないため、返済計画が立てやすいです。変動金利は当初の金利は低いものの、将来的に金利が上昇するリスクがあります。返済期間が長い場合は固定金利が安心です。特に通信制大学は卒業までに4年以上かかるケースもあるため、長期返済になりやすい点を考慮しましょう。
3. 返済シミュレーションを行う
借入額、金利、返済期間から月々の返済額を事前にシミュレーションしておきましょう。多くの金融機関がウェブサイトで返済シミュレーターを提供しています。
4. 団体信用生命保険の有無を確認する
一部の民間教育ローンでは、団体信用生命保険(団信)が付帯しているものがあります。万が一の際にローン残高が保険で完済されるため、家族にとって安心感があります。

🐹 教育ローンを利用して入学の準備が整ったら、学習に必要なものも揃えておきましょう。通信制大学のオンライン授業に必要なアイテムをこちらで詳しくまとめています。

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教育ローン以外の学費調達方法
奨学金との併用
教育ローンとJASSOの奨学金は併用が可能です。給付型奨学金(返済不要)を利用できる場合は、教育ローンの借入額を減らせるため、まず奨学金の対象になるかを確認しましょう。
教育訓練給付金
雇用保険の加入者であれば、教育訓練給付金を利用して学費の一部を補助してもらえる可能性があります。対象講座であれば受講費用の20%~70%が支給されます。
分割払い
通信制大学の中には、学費の分割払い(月払い・学期払い)に対応している大学もあります。ローンを組まずに済むケースもあるため、志望する大学の支払い方法を確認してみましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. 学生本人が教育ローンを借りることはできますか?
国の教育ローンは原則として保護者(扶養者)が申し込む形式ですが、一定の条件を満たす場合は学生本人が申し込めるケースもあります。民間の教育ローンでは、本人名義で借りられる商品もあります。
Q. 通信制大学の学費は教育ローンの対象になりますか?
はい、文部科学省に認可された通信制大学の学費は、国の教育ローンの対象になります。民間の教育ローンも、多くの金融機関で通信制大学を対象に含めています。
Q. 教育ローンの審査は厳しいですか?
国の教育ローンの審査は、一般的なカードローンなどと比べて厳しいということはありませんが、返済能力の確認は行われます。過去に延滞歴がある場合や、他の借入が多い場合は審査に影響する可能性があります。
通信制大学の学費を抑えるためのその他の工夫
教育ローン以外にも、通信制大学の学費負担を軽くする方法はいくつかあります。まず、通信制大学はそもそも通学制と比べて学費が大幅に安いという点を押さえておきましょう。年間の学費が20万~50万円程度で済む大学も多く、そもそもローンを組む必要がないケースもあります。
また、科目等履修生として必要な科目だけを履修すれば、正科生として入学するよりも費用を抑えられます。すでに他大学で単位を取得している場合は、編入学で認定される単位分の学費が節約できるため、3年次編入を活用するのも賢い方法です。
さらに、通信制大学の中には早期に所定の単位数を修得した学生に対して成績優秀者奨学金を支給する制度を持つ大学もあります。志望大学の公式サイトで、利用できる制度をすべて確認したうえで、ローンの借入額を最小限に抑える計画を立てましょう。
🐹 学費のほかに教材費やPC代も必要になります。通信制大学の学びに合ったノートPCやタブレットを賢く選べば、無駄な出費を抑えられます。おすすめの機種をこちらで比較しています。



🐹 通信制大学では参考書や教材も自分で用意するケースがあります。ローンで学費を工面する方こそ、本当に役立つ教材を厳選して選ぶことが大切です。おすすめの本・教材をまとめました。



教育ローンは借金であることに変わりはないため、借りる金額は必要最小限にとどめるのが鉄則です。「借りられる額」ではなく「本当に必要な額」を基準に申し込むことが大切です。通信制大学は学期ごとの学費が比較的少額なので、毎学期ごとに必要額を見直しながら利用する方法もあります。計画的な資金管理で、安心して学業に集中できる環境を整えましょう。
まとめ
通信制大学の学費を教育ローンで賄う場合は、まず金利の低い国の教育ローンを検討し、条件に合わない場合は民間の教育ローンを比較検討するのがおすすめです。奨学金や教育訓練給付金と組み合わせることで、より負担を軽くできます。
国の教育ローンの詳細は日本政策金融公庫の教育ローンページで確認できます。金利の比較についてはイー・ローンの教育ローン金利チェックページが参考になります。また、教育ローン全般の選び方はくらシムの教育ローンガイドも分かりやすくまとめられています。
教育ローンは、人生の可能性を広げるための「投資」です。通信制大学で学ぶことで得られる知識・資格・人脈は、ローンの返済額をはるかに上回る価値を持ちます。返済計画をしっかり立てたうえで、安心して学びに集中できる環境を整えましょう。教育ローンの返済が始まる頃には、通信制大学で身につけたスキルがキャリアや収入に反映されていることでしょう。教育への投資は、長い目で見れば最もリターンの大きい投資のひとつです。しっかりとした返済計画を立て、将来の自分のために今できる最善の選択をしましょう。学びの先には、必ず新しいキャリアの扉が開けています。
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