特別支援教育のニーズが高まる中、特別支援学校教諭の免許状を通信制大学で取得する方法が注目されている。教員として働きながら、あるいはこれから教員を目指す方にとって、通信制大学は免許取得の有力な選択肢になる。
この記事では、特別支援学校教諭免許の種類や取得ルート、対応している通信制大学、費用・期間の目安をわかりやすく解説するよ。

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特別支援学校教諭免許とは
特別支援学校教諭免許状は、特別支援学校(旧・盲学校、聾学校、養護学校)で教育を行うために必要な教員免許。基礎となる教員免許(幼・小・中・高のいずれか)に加えて取得するものとなっている。
免許の種類
- 1種免許状:大学で所定の単位を修得して取得
- 2種免許状:短期大学相当の単位を修得して取得(教員経験者は科目等履修で取得可能)
- 専修免許状:大学院で所定の単位を修得して取得
領域(教育分野)
- 視覚障害者に関する教育
- 聴覚障害者に関する教育
- 知的障害者に関する教育
- 肢体不自由者に関する教育
- 病弱者(身体虚弱者含む)に関する教育
通信制大学で取得できるのは、主に「知的障害者」「肢体不自由者」「病弱者」の3領域が中心。
取得ルート
ルート1:教員免許を持っていない場合
教員免許を持っていない方は、通信制大学の正科生として入学し、基礎となる教員免許(小学校など)と特別支援学校教諭免許を同時に取得するルート。3年次編入であれば最短2年、1年次入学であれば最短4年が目安。
ルート2:教員免許を持っている場合
すでに教員免許を持っている方は、科目等履修生として必要な単位のみを修得するルート。最短1年程度で特別支援学校教諭免許を取得できる可能性がある。
ルート3:教員経験を活用する場合
教員としての実務経験がある方は、経験年数に応じて必要な単位数が軽減される場合がある。各都道府県教育委員会に確認のうえ、不足する単位を通信制大学で修得する方法。

対応している通信制大学
星槎大学
特別支援教育に力を入れている大学として知られる。1種免許状と2種免許状の両方に対応しており、科目等履修生向けの定額制コースも用意されている。オンラインでの学習が中心で、全国どこからでも学べる環境が整っている。
明星大学 通信教育課程
教員免許取得の実績が豊富な大学。特別支援学校教諭免許のほか、幼稚園・小学校・中学校・高等学校の教員免許も取得可能。スクーリングは全国各地で実施されている。
佛教大学 通信教育課程
特別支援学校教諭1種免許状の取得に対応。教育学部としての長い歴史と実績があり、教員志望者からの信頼が厚い。
東京福祉大学 通信教育課程
福祉と教育を両方学べる大学として特色がある。特別支援教育の分野においても実践的なカリキュラムを提供している。
放送大学
現職教員が2種免許状を取得するための単位修得に対応。学費が比較的安いのがメリットだが、単独で免許取得が完結しない場合もあるため、事前に教育委員会への確認が必要。
特別支援学校教諭免許の取得要件は、都道府県教育委員会ごとに細かいルールが異なる場合がある。入学前にできるだけ、住所地の教育委員会に確認を取ることをおすすめする。
費用と期間の目安
科目等履修生の場合
教員免許を既に持っている方が科目等履修生として入学する場合、費用の目安は年間15万〜30万円程度。期間は1年〜2年程度が目安。
正科生として入学する場合
教員免許と特別支援学校教諭免許を同時に取得する場合、4年間の総額で約40万〜120万円程度。3年次編入であれば2年分の費用で済む。
教育訓練給付金の活用:通信制大学の一部の課程は、教育訓練給付金の対象になっている場合がある。受講費用の一部がハローワークから支給されるため、費用の負担を軽減できる。
特別支援教育の現場の需要
特別支援教育の現場では、教員の需要が年々高まっている。文部科学省の調査によると、特別支援学校や特別支援学級に在籍する児童・生徒の数は増加傾向にあり、それに伴って教員の確保が課題となっている。
特別支援学校教諭免許を持つ教員は、特別支援学校だけでなく、通常の学校に設置されている特別支援学級や通級指導教室でも活躍できる。免許を取得することで、教員としてのキャリアの幅が大きく広がる。

Q&A
Q. 通信制大学だけで特別支援学校教諭免許は取得できる?
基礎となる教員免許を持っている方であれば、通信制大学の科目等履修だけで特別支援学校教諭免許の取得が可能。ただし、教育実習(特別支援学校での実習)が必要な場合があるため、事前確認が必要。
Q. 教員経験がなくても取得できる?
教員経験がなくても取得可能。正科生として通信制大学に入学し、基礎となる教員免許と特別支援学校教諭免許を同時に取得するルートが用意されている。
Q. どの領域の免許を取得すべき?
就職先の需要を考えると、「知的障害者に関する教育」の領域が最もニーズが高いとされている。多くの通信制大学では、知的障害・肢体不自由・病弱の3領域をまとめて取得できるカリキュラムを提供している。
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まとめ
特別支援学校教諭免許は、通信制大学で働きながらでも取得可能な免許。教員免許を持っていれば最短1年程度、持っていなくても正科生として入学することで取得を目指せる。
特別支援教育の需要は今後も高まると予想されるため、教員としてのキャリアアップを考えている方にとって、取得を検討する価値のある免許と言える。

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特別支援教育で求められるスキルと心構え
特別支援学校教諭免許を取得したら、実際の教育現場で求められるスキルや心構えについても知っておこう。
個別の教育支援計画(IEP)の作成能力
一人ひとりの児童・生徒に合わせた教育支援計画を作成し、実行していく力が求められる。子どもの障害の特性や発達段階を正確に把握し、適切な指導目標を設定するスキルが重要。
保護者との連携力
特別支援教育では、保護者との密な連携が不可欠。子どもの学校での様子を丁寧に伝え、家庭での支援方法について一緒に考えていく姿勢が大切。保護者の不安や悩みに寄り添いながら、信頼関係を築いていくコミュニケーション力が求められる。
多職種との協働力
特別支援教育の現場では、医師、心理士、言語聴覚士、作業療法士、ソーシャルワーカーなど、さまざまな専門職と連携する場面がある。チームの一員として協働しながら、子どもにとって最善の支援を提供していく力が必要。


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特別支援教育の最新動向
特別支援教育を取り巻く環境は変化し続けている。最新の動向を押さえておくことで、キャリアプランを考える際の参考になる。
インクルーシブ教育の推進
文部科学省は、障害のある子どもと障害のない子どもが共に学ぶインクルーシブ教育システムの構築を推進している。通常の学級に在籍する発達障害のある児童・生徒への支援ニーズが高まっており、特別支援教育の知識を持つ教員の需要は今後も増加すると見込まれている。
通級指導教室の拡充
通常の学級に在籍しながら、一部の時間を別の教室で個別指導を受ける「通級指導」の利用者が増加している。通級指導教室の担当教員にも特別支援教育の専門知識が求められるため、免許取得のメリットは大きい。
ICTを活用した特別支援教育
タブレット端末やアプリケーションを活用した学習支援、コミュニケーション支援が広がっている。テクノロジーを効果的に活用できる教員のニーズも高まっている。
特別支援学校教諭免許取得後のキャリアパス
特別支援学校教諭免許を取得すると、以下のようなキャリアパスが開ける。
特別支援学校の教員
特別支援学校の教諭として正式に配置されるためには、教員採用試験に合格し、特別支援学校への配置を希望する必要がある。多くの自治体で特別支援学校教諭の採用枠があり、免許保有者は優遇される傾向にある。
通常学校の特別支援学級担任
小学校や中学校に設置されている特別支援学級の担任として働く道もある。通常の教員免許に加えて特別支援教育の専門知識を持っていることで、より適切な指導が可能になる。
通級指導教室の担当
発達障害のある児童・生徒に対して個別指導を行う通級指導教室の担当教員として活躍できる。通級指導のニーズは年々増加しており、専門的な知識を持つ教員の需要は高い。
教育委員会の専門職
教育委員会の特別支援教育担当として、地域全体の特別支援教育の推進に携わるキャリアパスもある。指導主事やコーディネーターとして、学校への助言や研修の企画・運営を行う。


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特別支援学校教諭免許の取得を支える補助制度
特別支援学校教諭免許の取得にあたって、利用できる補助制度を紹介する。
教育委員会の派遣研修制度
自治体によっては、現職教員を通信制大学に派遣して特別支援学校教諭免許の取得を支援する制度がある。授業料の一部を自治体が負担してくれるケースもあるため、所属する教育委員会に問い合わせてみよう。
免許法認定講習
各都道府県教育委員会が実施する免許法認定講習を利用する方法もある。通信制大学での単位修得と組み合わせることで、より効率的に免許取得を進められる場合がある。
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