「通信制大学を卒業しても、学歴としてちゃんと認められるの?」「就職や転職のときに不利にならない?」——通信制大学への入学を検討している方なら、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。
結論から言えば、通信制大学は文部科学省が認可した正規の大学であり、卒業すれば通学制と同じ「学士」の学位が授与されます。法的にはまったく同等です。しかし、世間一般の認知度やイメージには差があるのも事実です。
この記事では、通信制大学の学歴がどのように評価されているか、偏見がある場合にどう対処すべきかを、事実にもとづいて解説していきます。

⭐おすすめ記事
通信制大学では自宅が教室になります。快適に学習を続けるために、入学前に揃えておきたいアイテムをまとめました。
通信制大学に必要なものリスト|入学前に揃えるべきアイテムと学習環境の整え方
ノートPC・ヘッドホン・学習チェアなど必需品を厳選紹介
通信制大学の学位は法的に通学制と同じ
まず押さえておきたいのは、通信制大学は学校教育法に基づいて文部科学省が認可した正規の大学であるという点です。卒業すれば「学士(Bachelor)」の学位が授与され、履歴書には「○○大学 通信教育課程 卒業」と記載できます。
この学位は通学制大学の卒業と法的に同等であり、大学院への進学資格、各種国家試験の受験資格、公務員試験の「大卒程度」区分への出願資格など、学歴要件を満たすうえで一切の差はありません。
企業の採用担当者はどう見ているか
企業の採用担当者の見方は、企業の規模や業種、担当者個人の認識によってさまざまです。
学歴を「大卒かどうか」で判断する企業:多くの企業では、採用条件の「大卒以上」に通信制大学の卒業が含まれます。「大卒資格があるかどうか」が基準であり、通学制か通信制かは問われないケースが大半です。
大学名・偏差値を重視する企業:一部の大手企業や伝統的な業界では、いわゆる「学歴フィルター」が存在する場合があります。通信制大学は偏差値による選別がないため、こうした基準では不利になる可能性はあります。
社会人の学び直しを評価する企業:一方で、働きながら通信制大学を卒業したこと自体を高く評価する企業や採用担当者も増えています。自己管理能力、継続力、学習意欲の高さの証明として、プラスに捉えられるケースは少なくありません。
- 「大卒以上」の条件は通信制大学卒でもクリアできる
- 偏差値や大学名で選別する一部企業では不利になる場合もある
- 社会人経験+通信制大学卒業は「自走力の証明」として評価されることも多い
- 最終的には、学歴よりも職務経験やスキルが重視される場面が増えている
通信制大学に対する偏見の実態
残念ながら、「通信制大学は簡単に卒業できる」「学力がなくても入れる」といった偏見やイメージを持つ人が一定数いるのは事実です。
しかし実態は大きく異なります。通信制大学の卒業率は全体で約15〜20%と言われており、これは入学よりも卒業のほうがはるかに難しいことを意味しています。レポートの提出、科目試験への合格、スクーリングへの参加など、自律的に学習を進め続ける必要があるため、卒業には相当な努力と継続力が必要です。
つまり「誰でも入れるから簡単」ではなく、「入学は広き門だが、卒業するのは狭き門」というのが通信制大学の実情です。

偏見に対してどう向き合うべきか
事実を淡々と伝える
もし「通信制大学ってどうなの?」と聞かれたら、感情的にならず事実を伝えましょう。「文部科学省認可の大学で、通学制と同じ学士号が取れます」「卒業率は約15〜20%で、自己管理しながら卒業しました」と説明すれば、理解してもらえることがほとんどです。
取得した資格やスキルで実力を示す
通信制大学で学んだ結果として、資格を取得したり、具体的なスキルを身につけたりしていることを示せば、学歴への偏見は実力で上書きできます。教員免許、社会福祉士、心理系の資格など、目に見える成果があればなおさらです。
働きながら卒業した「プロセス」をアピールする
面接や自己PRの場面では、「なぜ通信制大学を選んだのか」「どのように仕事と両立したのか」を前向きに語ることが大切です。計画性、自己管理能力、学習意欲の高さなど、社会人としての強みにつながるエピソードとして活用できます。
⭐おすすめ記事
通信制大学では自宅が教室になります。快適に学習を続けるために、入学前に揃えておきたいアイテムをまとめました。
通信制大学に必要なものリスト|入学前に揃えるべきアイテムと学習環境の整え方
ノートPC・ヘッドホン・学習チェアなど必需品を厳選紹介
通信制大学の学歴が「有利に働く」場面
通信制大学の学歴がプラスに評価される場面は、実は多くあります。
高卒から大卒へのキャリアアップ:「大卒以上」の応募条件をクリアするだけで、応募できる求人の幅が大きく広がります。給与テーブルが「高卒」と「大卒」で異なる企業では、実質的な年収アップにもつながります。
国家試験の受験資格取得:社会福祉士・精神保健福祉士・教員免許など、大学卒業が受験資格の前提になっている国家資格は多く、通信制大学の卒業でこれらの要件を満たせます。
大学院への進学:通信制大学の学士号を持っていれば、国内外の大学院に出願できます。大学院での研究を経て、さらにキャリアの可能性を広げることが可能です。
公務員試験の「大卒程度」区分:国家公務員や地方公務員の「大卒程度」試験には、通信制大学卒でも出願できます。
履歴書への書き方
履歴書の学歴欄には、以下のように記載するのが一般的です。
○○大学 通信教育課程 △△学部 □□学科 入学
○○大学 通信教育課程 △△学部 □□学科 卒業
※「通信教育課程」と正直に記載するのが基本です。虚偽記載は経歴詐称にあたります。

🐹 通信制大学で国家資格を取得すれば、学歴への偏見を実力で上書きできますよ。資格試験対策におすすめの参考書をまとめた記事も参考にしてみてください。

有名大学の通信制は評価が高い?
慶應義塾大学、法政大学、中央大学、日本大学など、知名度の高い大学が運営する通信教育課程は、大学名そのものの知名度が学歴の信頼性を後押しする傾向があります。
ただし、有名大学の通信制は卒業難易度も高い傾向にあります。特に慶應義塾大学の通信教育課程は、レポートの合格基準が厳格で、卒業率がかなり低いことで知られています。「大学名のブランド力」と「卒業の難しさ」を天秤にかけて、自分に合った大学を選ぶことが大切です。
よくある質問(Q&A)
Q. 通信制大学の卒業証書に「通信」と書かれますか?
大学によって異なります。卒業証書(学位記)に「通信教育課程」と明記される大学と、明記されない大学があります。気になる方は入学前に大学に確認してみましょう。なお、学位そのものは通学制と同じ「学士」です。
Q. 通信制大学の学歴を隠すべきですか?
隠す必要はまったくありません。通信制大学は正規の大学であり、学歴を偽ることは経歴詐称にあたります。むしろ、働きながら卒業したことは強みとしてアピールすべきポイントです。
Q. 海外でも通信制大学の学位は認められますか?
文部科学省認可の大学で取得した学士号は、海外の大学院や企業でも認められるケースが多いです。ただし、国や機関によっては追加の学歴審査(credential evaluation)が求められることがあります。海外進学を考えている方は、事前に進学先の要件を確認しておきましょう。
Q. 転職エージェントは通信制大学の学歴をどう扱いますか?
「大卒以上」の求人に対しては、通信制大学の卒業も問題なく「大卒」として扱われるのが一般的です。エージェント経由の応募では、職務経験やスキルがより重視される傾向にあるため、学歴よりも実績をしっかり伝えることが重要です。
🐹 通信制大学での学びを最大限に活かすには、質の高い教材や参考書で知識を深めることが大切です。おすすめの本をまとめた記事がありますので、チェックしてみてください。



⭐おすすめ記事
最後までお読みいただきありがとうございます。こちらの記事もぜひご覧ください。
通信制大学に必要なものリスト|入学前に揃えるべきアイテムと学習環境の整え方
ノートPC・ヘッドホン・学習チェアなど必需品を厳選紹介


