「通信制大学と専門職大学院って、結局何が違うの?」社会人がキャリアアップのために進学を考えるとき、この疑問にぶつかる方は少なくありません。どちらも働きながら学べる選択肢ではありますが、教育目的・取得できる学位・学び方・費用のすべてが大きく異なります。
この記事では、通信制大学と専門職大学院の違いをわかりやすく比較し、自分の目的に合った進学先を見つけるためのポイントを解説していきます。

📝 入学したら、すぐレポートが始まる
通信制大学は、入学してすぐレポートが始まります。パソコンやプリンタはもちろん、印刷用紙や参考書の置き場所まで、先に決めておくと立ち上がりがまるで違います。入学前に揃えておきたいものを、ひと通り整理しています。

通信制大学とは?基本的な特徴を押さえましょう
通信制大学は、文部科学省に認可された正規の大学教育課程で、卒業すると通学制と同じ「学士」の学位が授与されます。テキスト学習やオンライン授業を中心に、自宅にいながら大学教育を受けることができます。
主な対象者は、大卒資格を取得したい社会人、資格取得を目指す方、教養を深めたい方など幅広いです。入学試験がなく書類選考のみで入学できる大学がほとんどで、学費も年間10万〜30万円程度と通学制に比べて大幅に安い点が特徴です。
修業年限は1年次入学で4年、3年次編入で2年が標準です。教員免許、社会福祉士、認定心理士など、さまざまな資格取得を目指せるカリキュラムを用意している大学も多いです。
専門職大学院とは?実務家養成に特化した教育機関
専門職大学院は、特定の専門分野で高度な実務能力を持つ人材を養成することを目的とした大学院です。一般の大学院(研究科)が学術的な研究を重視するのに対し、専門職大学院は「実務」に直結した教育に特化しています。
代表的な専門職大学院には以下のようなものがあります。
- 法科大学院(ロースクール):法曹(弁護士・検察官・裁判官)の養成
- ビジネススクール(MBA):経営管理の高度専門職の養成
- 教職大学院:高度な実践力を持つ教員の養成
- 会計大学院:公認会計士などの会計専門職の養成
- 公共政策大学院:行政や公共分野の専門家養成
修了すると「専門職学位」が授与され、法科大学院なら「法務博士(専門職)」、ビジネススクールなら「経営管理修士(専門職)」、いわゆるMBAが取得できます。
通信制大学と専門職大学院の主な違いを比較
ここからは、両者の違いを具体的な項目ごとに見ていきましょう。
教育課程のレベル
通信制大学は「学部教育」であり、大学4年間で学ぶ教養科目と専門科目を履修して学士の学位を取得します。一方、専門職大学院は「大学院教育」であり、学部を卒業した後にさらに高度な専門知識と実務スキルを身につける場です。学部レベルと大学院レベルでは、求められる学習の深さと専門性がまったく異なります。
入学条件
通信制大学は高校卒業以上であれば入学でき、多くの場合は書類選考のみです。一方、専門職大学院は大学卒業(学士の学位)が原則必要で、入学試験(小論文・面接・書類審査など)があります。社会人入試枠を設けている大学院も多いですが、それでも一定の選考は行われます。
学費の違い
通信制大学の学費は年間10万〜30万円程度が相場で、4年間の総額でも50万〜150万円程度に収まることが多いです。これに対して、専門職大学院は年間100万〜300万円程度が一般的です。MBAプログラムでは総額300万〜500万円以上かかるケースもあります。
学習方法
通信制大学はテキスト学習、オンライン授業、レポート提出、スクーリング(面接授業)を組み合わせた学び方が主流です。自分のペースで学習を進められる柔軟性が特徴です。一方、専門職大学院は対面授業やケーススタディ、グループディスカッションなど、実践的なアクティブラーニングが中心となります。
取得できる学位
通信制大学では「学士(文学・法学・教育学など)」を取得します。専門職大学院では「専門職学位(法務博士・経営管理修士など)」を取得します。学士と修士(専門職学位)では、就職・転職市場での評価も異なります。


目的別の選び方ガイド
自分の目的に合った進学先を選ぶために、よくあるケースごとに適切な選択肢を整理してみましょう。
大卒資格が欲しい → 通信制大学
高校卒業後に就職した社会人が大卒資格を取得したい場合は、通信制大学が最適です。学費が安く、入学試験もないため、ハードルが低いです。
教員免許を取得したい → 通信制大学(または教職大学院)
教員免許の取得が目的であれば、まずは通信制大学で一種免許状を取得するのが一般的なルートです。さらに専修免許状を目指す場合や、現職教員としてスキルアップしたい場合は教職大学院も選択肢に入ります。
MBAを取得したい → 専門職大学院
経営管理の専門知識を体系的に学び、MBAの学位を取得したいなら専門職大学院が適しています。ビジネススクールでは実務家教員による授業やケーススタディを通じて、実践的なマネジメントスキルを磨くことができます。
弁護士を目指したい → 専門職大学院(法科大学院)
司法試験の受験資格を得るためには、法科大学院の修了が主要なルートとなります。通信制大学で法学を学ぶことはできますが、法科大学院には通信制のコースは存在しないため、通学が必要になる点は注意が必要です。
福祉系の国家資格を取りたい → 通信制大学
社会福祉士や精神保健福祉士の受験資格を取得したい場合は、福祉系の通信制大学が適しています。日本福祉大学や東京通信大学など、国家試験の合格実績が高い通信制大学も複数存在します。
通信制大学から専門職大学院への進学は可能?
通信制大学を卒業して学士の学位を取得すれば、専門職大学院への進学資格を得ることができます。通信制大学の学位は通学制と同じ正規の学位であるため、進学先の大学院が通信制出身であることを理由に不利に扱うことはありません。
実際に、通信制大学を卒業後にMBAプログラムや教職大学院に進学する社会人は増えています。ステップアップの道として、まず通信制大学で学士を取得し、その後に専門職大学院を目指すという戦略も十分に現実的な選択肢です。
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それぞれに向いている人の特徴
通信制大学と専門職大学院、それぞれに向いている人の特徴を整理しておきましょう。
通信制大学が向いている人
- 高卒や専門卒で、まず大卒資格(学士)を取得したい人
- 教員免許や社会福祉士など、特定の資格取得が目的の人
- 学費をなるべく抑えたい人
- 仕事を続けながら自分のペースで学びたい人
- 教養を深めたい、学び直しをしたい人
専門職大学院が向いている人
- すでに学士の学位を持っていて、さらに高度な専門性を身につけたい人
- MBA、法務博士などの専門職学位が必要な人
- 実務家教員から直接学びたい人
- ケーススタディやグループワークなど実践的な学びを求める人
- 学費よりもプログラムの質や人脈形成を重視する人
自分がどちらに当てはまるか考えることで、進学先の選択がクリアになります。
🐹 通信制大学で学ぶことを検討している方は、オンライン授業やレポート提出に必要なノートPCやタブレットの準備も大切です。通信制大学生におすすめの端末をまとめていますので、入学前にぜひ確認してみてください。



通信制大学院という第三の選択肢
通信制大学と専門職大学院の中間的な存在として、「通信制大学院」もあります。これは通信教育で修士号を取得できる大学院で、働きながら大学院レベルの学びを得られる点が魅力です。
通信制大学院では研究者養成型の修士課程を修了でき、「修士(教育学)」「修士(社会福祉学)」などの学位が授与されます。学費も通学制の大学院に比べて安い傾向があり、年間30万〜80万円程度で学べるプログラムが多いです。
ただし、専門職大学院のような実践型のカリキュラムではなく、研究論文の作成が求められる点が大きな違いです。修士論文を書いて学術的な研究能力を身につけたい方には、通信制大学院も検討する価値があります。
🐹 通信制大学での学習を効率的に進めたい方には、テキスト学習のお供になる本や教材を事前に揃えておくのがおすすめです。通信制大学の勉強に役立つ教材を厳選して紹介していますので、参考にしてみてください。



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よくある質問(Q&A)
Q. 通信制大学院と専門職大学院は同じ?
A. 異なります。通信制大学院は通信教育で修士・博士の学位を取得できる大学院全般を指します。専門職大学院は実務家養成に特化した特定の課程です。通信制大学院の中に専門職学位課程を持つものもありますが、すべての通信制大学院が専門職大学院というわけではありません。
Q. 働きながら専門職大学院に通える?
A. 社会人向けに夜間や週末に開講しているプログラムが増えています。ただし、法科大学院のように平日日中の通学が必要なケースもあるため、志望校のカリキュラムを事前に確認することが重要です。
Q. 費用を抑えたい場合、どちらを選ぶべき?
A. 学費の安さでは圧倒的に通信制大学が有利です。ただし、目的が「高度な専門職学位の取得」であれば、通信制大学では対応できないため、奨学金や教育訓練給付金を活用して専門職大学院に進学することを検討しましょう。
Q. 専門職大学院のMBAは就職・転職で評価される?
A. MBA取得者は経営戦略やマネジメントの専門知識を持つ人材として、企業の管理職候補や経営幹部候補として評価される傾向があります。ただし、MBAだけで転職が有利になるわけではなく、実務経験との組み合わせが重要です。
Q. 通信制大学を卒業した後すぐに専門職大学院に進学すべき?
A. 必ずしもすぐに進学する必要はありません。特にMBAプログラムでは、一定の実務経験がある方が授業内容を深く理解でき、ディスカッションでも有意義な議論ができます。3〜5年の実務経験を積んでからの進学が望ましいとされるプログラムも多いです。
どちらに進むか決める前に読んでおきたい本
専門職大学院に進むかどうかを判断する材料として、そこで扱う内容に先に触れておくという方法があります。経営系を検討している方なら、MBAで学ぶフレームワークをまとめたテキストを1冊読んでみると、自分が求めているものが実務スキルなのか学位そのものなのかが見えてきます。前提知識に不安がある方は、経営学の入門書から入ると挫折しにくいでしょう。
まとめ
通信制大学と専門職大学院は、教育レベル・費用・学習方法・取得学位のすべてにおいて異なる教育機関です。大卒資格や教員免許・福祉系資格の取得が目的なら通信制大学、MBA・法務博士など高度な専門職学位を目指すなら専門職大学院が適しています。
迷ったときは、まず通信制大学で学士を取得してから、必要に応じて専門職大学院へのステップアップを検討するのも一つの戦略です。通信制大学で学びの基盤を固めつつ、キャリアの方向性が明確になった段階で専門職大学院への進学を判断すれば、時間と費用のムダを最小限に抑えられます。長期的な視点で自分のキャリアプランを描くことが大切です。
専門職大学院の一覧はなるには進学情報の通信制大学院ガイドが参考になります。また、通信制大学院の学費比較も合わせてチェックしておくとよいでしょう。


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